2010年4月27日火曜日

考えごと

昨日の記事で自分が書いたことを良く噛んで考えています。「気の抜けないクレバスやアップダウンがあって、避けなければいけない岩や石もあって、目まぐるしく路面が変化するような場所を走りたい」というところ。
というのも、正直、悪路を走りたいという欲求をここまでストレートに自覚したのは初めてのことなんです。


そう自覚した上でこの数年間を振り返ってみると、やはり、林道をはじめとするダートは自分にとって「走れないとまずい場所」であり、「上手く走れるようになりたい場所」でしかありませんでした。
さらに考えてみると、何台か所有してきたオフロードバイクはどれも「乗りこなせないとまずい道具」あるいは「苦手なダートをやりすごす道具」でしかなかったし、周回してきた有料コースは怖さや大変さが先に立って楽しいとは思えないものだったし、ラリー競技に参加してきたのも自分を追い込むことに主眼がありました。

ああ、なんて不自由でネガティブなオフロードライフを送ってきたんだろうと苦笑いしたくなります。そうしたネガティブさからの脱却こそ、オフロードライダーになりたいと考えている僕にとって喫緊の課題に違いありません。

オフロードライダーになれるか、なれないかなんて、それほど難しく考えることはないよと思われるでしょうか。でも、喜んでヒドい道に行きたがる、路面が悪いほど喜ぶ、そういうネジの緩んだようなメンタリティを備えないことには、どう頑張って上達したところでオフロードバイク乗りにはなれない。何となくですが、ずっとそう思ってきたんです。
40代もそろそろ後半。オフロード経験6年目ほどでの心境の変化は、二輪と長く付き合って行く上で大きな向き変えポイントになるような気がしています。

そんな考えごとをしている間に、今週はいよいよ四国でのTBIがスタートしますね。
僕の中では、TBIを走るような人たちこそネイティブなオフロードライダー。つまりネジの緩んだ?人たちです。そんなライダーたちがダートの魅力に惹かれタイムを競うことを好んで楽しみにいく様子はやっぱり格好良く、いかにも自由に見えます。
TBIを走る彼らのように自由に走るにはどうしたら良いのか。ずっと考えてきたことの答えが垣間見えた…ような気がする、週始めなのでした。

2010年4月25日日曜日

午後だけトレッキング

あまり時間が作れなかったので近くの河川敷でトレッキングです。
230Fでは昨年から良く走ってきた場所ですが、すっかり良い季節になったからでしょうか?こんな楽なダートを走っても全然面白くないなぁと感じました。
気の抜けないクレバスやアップダウンがあって、避けなければいけない岩や石もあって、目まぐるしく路面が変化するような場所を走りたい。林道に行こう、林道に!
そう思いました(笑)。

2010年4月22日木曜日

生活の相棒

僕が06年と08年にラリーで訪れたモンゴルでは、バイクが暮らしの道具として大活躍していました。ゲル住居の入口の横にあるものは、たいてい赤いロシア製バイク。06年の時点ではもう首都ウランバートルへの人々の集中が相当進んでいて各地のゲルの数はずいぶん減ってしまったと聞くところではありましたが、広い国中どこに行っても同じ風景が見られました。
定番は何と言っても写真のバイク「ИЖ Планета 5」のようです。イージ製プラネタ5。モンゴル語で5の読みは「タウ」なので、このモトツィクルは何?と訊ねると、イージだ、プラネタ・タウだよ、という返事が返ってきます。
プラネタ5には、06年に一度だけ、ゲルホテルで働く兄ィにお願いして乗ってみたことがあります。
キックで簡単に始動したエンジンは、ッパン!ッパン!というタメの効いた排気音の346cc空冷単気筒2ストローク。右足でシフトペダルをローに踏み、左手のクラッチレバーをつないで動き出すと、すぐに分かるのが粘り強さ。そして驚くほどの低重心具合。
このときの地面は上の写真のようなサンド質でしたが、グルッと小回りしようとしてみると、起き上がりこぼしのような軽いバンク感のまま前輪に適当な舵角がつき、それが切れ込む気配もないまま少し後輪がスライドしながら力強く安定して突き進んでくれます。切り返しがまた軽くて、ひと言で言って悪路で転ぶ気がしないバイク!これなら片手運転で家畜を追えちゃうだろうな、というのが第一印象でした。
あれこれの工具や部品の入手が難しい中での整備や修理のしやすさも使われ方を見る限り間違いなさそうですし、寿命も相当長そうです。ひょっとしたら世界で最強のバイクなんじゃないでしょうか。
そんな傑作バイクだということもあるんでしょう。話をしたプラネタ5の主人たちは誰もが愛車を自慢に思っている様子でした。もちろん現金収入に比して高価な財産だということもあるでしょうが、横に停まっている僕のKTMバイクを眺めながら「イージが一番強いモトツィクル」だと説明してくれる人もいました。
これは実際そうかもしれません。というのは、砂埃を上げて郊外を駈けるプラネタ5も幾度となく見たんですが、十分すぎるほど速いし、しかも多くの場合2人乗りです。馬での競争が大好きなモンゴルの人たちなら当然バイクだって、もう反射的に、誰よりも速く走らせようとしちゃうんでしょうが、プラネタ5は気持ちよくそれに応えて、きっと「いい馬だ」と彼らを納得させてしまうスポーツ性まで備えているんだと思います。これは僕の想像です。

ツーリングの相棒、オフロードスポーツの相棒、アタックの相棒と、どうしてこうもバイクは1台で満足できないのかと考えてしまう日々のなか、ふと、モンゴルを走る赤いバイクの愛され方とカッコ良さを思い出すのでした。

2010年4月10日土曜日

河川敷で練習

好天の土曜日、サラエンデューロ仲間の皆さんとS川の河川敷一帯を走ってきました。
サラエンデューロは、我が家からはバイクで10分もかからないんですが、前を通るたび、なんて近付き難いカッコいい所なんだろうと思っていたショップです。店頭に並んでいるマシンは、GASGASとかKTMとか、細くて軽くて速そうなヤツばかり。アスファルトしか走れないオンロードライダーの僕にはディープな未知の世界といった感じだったのを良く覚えています。
いや、今でもかなり未知の世界。625SXCを購入して以来お世話になっていますが、まだまだ少し緊張しながら通っています。

今日は、深めのフープスを何度も走ったので、一体どれくらいペースを上げられるのか限界にチャレンジしてみたところ…
吹っ飛んでしまいました。
そちらへ向かわないよう気をつけながら再度チャレンジしたところ…
吹っ飛んでしまいました。
自分の限界が分かり、面白かったです(汗)。

2010年4月5日月曜日

今後に向けての課題

三河でのコマ図ツーリングは、「TBI準備会」とも呼ばれていました。僕以外のエントラントの皆さんは、ゴールデンウィークに四国で開催されるラリー競技TBIに出走することが決まっていて、その車両セットアップの詰めと練習を兼ねての参加だったからです。
いまの僕はそうした目標を持てずにいますが、ついつられて(汗)、今後に向けての課題をいろいろと考えさせられました。こうした機会にラリー指向のライダーの皆さんのメンタリティに触れるのは、やはり貴重だと思います。

マシン的には、林道での細かい使用を前提にマップケースの角度をあと10度前に寝かす、燃料タンク底部にあるコックをもっと保護する、ハンドガードを強化する、などの課題に気付きました。
マップケース逆回転の不調、ラリーメーター用のマグネットボルトが応急処置の怪しい状態、以前にLED化したテールランプの不調、ハンドル右側ガード割れ、ハンドル左側レバー折れ、など今回壊した箇所も少なくないので予算化には時間がかかりそうですが、どれも何とかしなくては。

ライダー性能面の課題としては、まず整備能力の強化が絶対に必要だと痛感しました。強化と言ってもイジり壊さない程度になれればいいです。
そして、もっともっと!安定したライディングを身に付けること。
次の週末はサラエンデューロ常連の先輩たちと走りにいける予定です。

2010年4月4日日曜日

三河コマ図ツーリング

GSセントラルの集まり「コマ図ツーリング」に参加してきました。

仕事から帰ってすぐトランポに625SXCとギア類を積み込み、三河方面へ。
誰よりも先に着いた集合場所の駐車場でテント泊して朝を迎え、スタートは10時。
エントラントは、O田さんWR250F、Y田さんKLE400、僕KTM625SXC、K田さんアフリカツイン、O島さんKTM950SERの5名でした。
625SXCで林道らしい林道を走るのは丸2年ぶりなので、正直なところ不安でしたが…
これ以上は望みようがない素晴らしい天気と、退屈しない路面と、大好きなLC4エンジン。走るにつれ身体全体がリラックスしてきて、気持ちよく林道ランを重ねることができました。
しかし15:00頃、ちょっと迷ってしまい、あっと!次のスタンドまでの燃料が厳しい。コースをロストしたことにも問題がありますが、重くなるので給油量をケチったことの失敗です。
運良くアフリカツインのK田さんと出会えたので、空き缶に6杯分けてもらいました。

仲間の存在を示す、エンデューロタイヤの跡。ライン取りの勉強にもなりますね。

2つめのチェックポイントを通過する直前、ラリーメーターにトラブルです。
ブレーキディスクに付いているはずのマグネットボルトが外れ、ブレーキパッドの側面に貼り付いていました。あってはならない故障ですが、これは間違いなく、3月に家でディスクを交換したときマグネットボルトを固定していたΩ形状のピンを再利用したせい。
それならばGPSのトリップで走ろうと思うも気難しすぎて無理、ちょうどいい太さの針金を尋ね回るも丸断面の針金ではどうしようもないことが分かり、車載工具のクイックスチールがベストな解決だということに気付くまで1時間以上かかったでしょうか。最後のチェックポイントに向けて走り出せた頃にはもう暗くなっていました。
暗闇のなか、ひとり何本もの林道に入っていきます。相棒LC4の鼓動は、こんなとき特に頼もしいものです。
ヘッドライトだけが頼りの世界に崩落箇所があったりしてドキドキしますが、1時間前に仲間が通ったタイヤ痕があるので、間違いなくここでしょう。
しかしその先、もっと複雑に崩れたところに出くわします。
タイヤ痕こそ見えませんが、二輪なら乗り越えられるようになっているし、ここでしょう?
上の写真はその先10kmくらいの所。こんな時間に走りたくない路面には違いなくて、撮影タイミングは足が届かずコケた直後です。謎の弾かれ方で車体が急に横を向いたりするしキツいなあココ…

と思っていたら…下の写真のような不思議な?T字路にポンと抜けました。標識によれば林道「徳衛線」の出入口のようです。
ダートがT字路状の舗装路に出ることは先のコマ図で分かっていましたが、ずいぶん距離が合いません。

さて、戻りながらの難しい分岐探索をヘッドライトだけでやるか、別の出口からこの舗装道に抜けてくる別のT字路を探して次のコマ図との整合性を検証するか…。どうする?
先ほどの路面との格闘で冷静さを失っています。しばらく後者を試しますがダメです。基本的に迷子。

やはり戻るのか…いやしかしこの時間に迷走はまずい…
と思っていたところ、20時半過ぎ、司令塔のJJさんからの、最終チェックポイントを撤収するから直接キャンプ地に戻ってくれというメールが携帯に届いていることに気付きました。

ええっ!?という状況ではもちろんなく、GPS地図で出発地点に戻り、総走行距離324kmでエンジンを切りました。そして、夕ごはんと宴会。

というわけで今回は競技で言えばタイムアウト失格ということになったわけですが、久々の林道ラリー的な走りを、それも(しばらく気持ちが離れかけていた)625SXCで楽しめたことは嬉しかったです。これは今後に繋がりますね。
JJさん、T代さん、K瀬さん、皆さん、ありがとうございました。